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「ミラー・ツインズ」
クランクインリポート!

 藤ヶ谷太輔さんが兄は犯罪者、弟は刑事という双子役に挑む「オトナの土ドラ 東海テレビ×WOWOW 共同製作連続ドラマ ミラー・ツインズ」。本作の撮影が始まったのは、2月中旬のことです。

 まずは刑事の弟・圭吾と恋人・里美(倉科カナさん)のやりとりが、圭吾の自宅マンションの一室としてお借りした本物のマンションで撮影されました。

 出勤に備え、圭吾が素肌にワイシャツを着ながら、朝食を作る里美に話しかける、というこの場面。藤ヶ谷さんは衣装のシャツをさっと脱ぎ、撮影に備えます。その際、「寒みッ!」とつぶやいた藤ヶ谷さん。日差しはずいぶん暖かくなったとはいえ、この日はまだまだ空気がひんやりとしたもの。思わず藤ヶ谷さんは肩をすくめていました。
 圭吾と里美はこの場面で、10歳のとき誘拐され、いまも行方がわからない圭吾の兄・勇吾について話します。恋人といるだけに、圭吾の表情は柔らかいもの。とはいえ、藤ヶ谷さんは監督に「言葉の端々に、どれくらいの重みをもたせたらいいですか?」と相談。兄のことが心の傷として残っているだけに、里美といても言葉に“こわばり”を持たせたほうがいいのでは。藤ヶ谷さんと監督はそんな共通認識を持ちながら、本番に臨んでいました。
 倉科さんは器用に朝食のパスタを用意しながら、セリフをしゃべります。里美の職業はシェフ。「パスタをどう盛りつければ、さりげなくプロっぽさをアピールできます?」と調理担当のスタッフさんに相談しながら、せっせと盛り付けの練習をしていました。

 翌日、藤ヶ谷さんはさっそく圭吾と勇吾を演じ分けることに。圭吾はオンもオフも気持ちが張り詰めた男。一方、罪を重ねる勇吾は全身から危険な匂いの漂う男です。午前中、圭吾のストイックさを演じた藤ヶ谷さんは午後から勇吾のシーンに臨みます。藤ヶ谷さんが黒ずくめの勇吾ファッションでロケ地の公園に現れた瞬間、ちょうど日が傾きかけた時刻だっただけに、藤ヶ谷さんはそのまま闇にまぎれてしまうような危うさ、その中に見えるナイフのような鋭さを全身で体現していました。
 この日は10歳の勇吾が誘拐される場面も撮影。誘拐犯チーム役の濱津隆之さん、奥野瑛太さん、湯江タケユキさんは顔を隠すため覆面を被っています。リハーサルでは、覆面姿で焦りながら子どもを連れ去る動きをすると、どうしてもコメディータッチな印象になってしまいます。いかに緊迫した雰囲気になるか、本番を迎えるまでに何度もリハーサルが行われました。

 数日後から警察チームの高橋克典さん、渡辺大さん、武田梨奈さん、石黒賢さんらが撮影に参加。高橋さんが演じる所轄の刑事・皆川はどこか昭和の刑事を思わせる風貌でスーツは野暮ったいもの。高橋さんはセリフを言うとき声を野太くし、重みを感じさせます。さらに短くした髪にはあえて白いものが。初老の刑事という役柄で、これまでにない高橋さんの魅力をきっと感じていただけるはずです。皆川と行動をともにする新人刑事・詩織を演じる武田さんは髪をバッサリ切りショートに。パンツスーツでキビキビ動く詩織のなんと格好良いこと。“男前”な武田さんも、ドラマの良いスパイスになるに違いあまりません。

 なぜか圭吾を敵視する刑事・赤城を演じる渡辺さんは、撮影早々、ある事情で警察から追われる身となった圭吾を追跡するシーンがありました。赤城の部下・林役の小園凌央さんとともに、全力で逃げる藤ヶ谷さんを追いかけます。みなさん、ワンシーン撮るごとに肩でハァハァと息をします。「すぐにでも銭湯に行って、汗を流したい!」と渡辺さん。圭吾VS警察の攻防は全編を通して繰り広げられるだけに、渡辺さんや小園さんは体力勝負の撮影が続くようです。
 捜査一課長の久能を演じる石黒さんはダンディーという言葉がピッタリ。シャープにスーツを着こなす姿を見ると、現場一筋で服装など気にしない皆川と正反対の印象を受けます。実は久能も皆川も勇吾の誘拐事件の捜査に関わった人物。双子の勇吾と圭吾とともに、久能と皆川もまた合わせ鏡のような存在かもしれません。石黒さんは静かな口調でセリフの一つひとつを発します。言葉の端々に見せるのは、勇吾の事件が未解決のままでいることの悔恨。その一方で、ときおりミステリアスな表情を浮かべて…。

 何が善で、何が悪なのか。本作はさまざまな人のさまざまな思惑が入り乱れ展開します。まさに登場人物全員が要注意、といいたいほど。予想不能な物語が幕を開けるのは4月6日。東海テレビとWOWOWがタッグを組んでお届けする、骨太でスリリングなヒューマンミステリーにご期待ください!